僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?を読んでみて
初版は2012年の本だった。
それでも十分、今知るべきことが書かれていたと思う。
資本主義社会の呪縛というのか、その本質を理解でき、仕事やお金について学べる1冊。
この手の他の本と違うところは、作者の理論がかなりしっかりと書かれているところかもしれない。
覚えておくために内容を自分なりに要約しておこう。
”価値”と”使用価値”
資本主義社会の社会には、
”価値”と”使用価値”がある。
この本で紹介されているこれらは
”価値”=それ作るのにかけられたもの
”使用価値”=それの需要
と、わかりやすく言うとこんな感じ。
会社員で例えるなら、価値はその人を雇うための代金。使用価値はその人が必要とされているかどうか。ということ。
頑張っても楽にはなれない
頑張って働くと給料が上がって生活が楽になる。と多くの人は思っている。
頑張って働けばお金が増えて幸せに見える。でも、働くために使われる生活費などの経費も増えていく。精神面での苦労も増えていく。
そうなると、確かに収入はあがる。
でも心は豊かにはならない。
なぜなら給料の分だけ相対的に経費や苦労も増えてしまうから。
そして僕達の労働は、平均的な価格で買われている。価値をあげない限りずっと同じ値段のまま。
労働者は1日働く労働を売っている。
どれだけの成果を出したとしても、その成果分だけ確実に給料が上がるわけじゃない。
買い手の会社は”1日働かせる権利”を行使しているだけだからだ。
それはレンタカーのようなもの。
その車を借りる値段は変わらない。
どこまで走らせるかは借りた人間が決めている。
レンタカーを1日借りているのに、走った分だけお金を取られたら客は怒る。
勿論成果主義型の会社もある。
でも、ほとんどの場合100万円売り上げだからといってそのまま100万円手に入る訳では無い。
社員は会社のためにお金を稼いでいるに過ぎず、そのために必要な必要経費のことを給料と呼んでいる。
残業をしたり、必死に頑張ったり。
使用価値を評価される仕事、つまりは求められているだけの仕事を多くこなしても、一時的には給料が上がるかもしれないが、そんな働き方は続けられはしない。
なぜなら、それでは何も残らなず自分の価値は上がらないから。
どう働くべきなのか?
僕らが楽になるためには、自分の価値を長期的に上げ続けられ、尚且つ使用価値のある仕事をしなければならない。
価値という土台を作り給料の底上げをする。
興味の持てる仕事をして、ストレスを減らす。
ということを念頭に置きつつ、
ずっと使い続けられる知識を蓄積し資産を作り、そして世の中に必要とされるものを見つけ仕事にしていく。
毎日、自分の中に何を残せたかを考えながら仕事を続けていくべきだ。
感想
正直、上手くまとめられていない。
重要なことは分かってるけど、結構過程の部分が本では細かく書かれているので、そこら辺が上手くまとめられてないと思う。
すごくざっくり言えば、
毎日意味のある仕事をして、自分の中に知識を蓄積し、それを活かして自分が興味のある仕事をしなさい。
みたいなことを言ってる。
価値と、使用価値については、論理的に資本主義社会の仕組み説明するために出てきた考え方なんだろうけど、まぁなくても分かるっちゃ分かる。
ツッコミどころもちょこちょこあったので、そこら辺は気になった。
でも、そこをツッコンだらこの本の理論はそこで止まってしまうと思ったので、仮定と解釈して読んだ。
この本の結論と同じようなことを過去に転職系の動画でメンタリストDaiGoが話していた。
なので、考え方としては元々あったものだけれど、それを導き出す理論(作者の考え方)はなかなか面白かったと思う。
真面目に頑張っても報われなかった経験がある人、今も毎日くたくたになって働いている人。
そんな人は1度読んでみてもいい本じゃないかと思った。