料理の「辛み」は用法用量に注意して。
スパイシー味噌ラーメンというものを食べて思ったこと。
それは、「辛み」のバランスは特に重点的に考えるべきだということ。
そのお店では鳥にこだわり、スープにもこだわっていた。
3種のラーメンは、白湯、醤油、味噌。
そのうち味噌はスパイシー味噌ラーメンしかない。
1口目を食べてみて、スープの美味しさはなかなかなものだと思った。
だからこそスパイシー味噌ラーメンのスープの辛みが強過ぎてしまって勿体なかった。
スープを飲めば飲むほど口の中が麻痺してしまい、せっかくのスープの味がよく分からなくなっていった。
付け合せに味を変えるためのちょっとした薬味の様なものも添えられているが、それも辛みが強い。
もともと辛みが強いスープなのに、薬味まで辛かったらもっと味が分からなくなってしまう。ほとんど完璧なのにバランスだけが悪い。
それなら、辛さのバランスは客が自分で変えられるように、セルフのシステムが1番いいような気がする。
委ねるべきところは委ねて然るべきだ。
「辛み」とは言っているが、辛さは味覚ではなく痛覚の刺激だ。
正直言うと、辛さで多少不味いものでも誤魔化しはきいてしまうと思う。
舌が痛みや痺れで麻痺すれば、味なんてさっぱり分からない。分かるのは酸味くらいだ。
「辛み」はその性質上、大きく料理の味に影響してしまう。
少量ならばアクセントとして料理を引き立てるが、多量になれば旨味を消す。
その基準も人それぞれ違うし、好みもある。
だからこそ「辛み」の扱いにはもっと注意して欲しいなぁと。
美味しいラーメンだったので、ちょっと気になり過ぎて書いてみた。
「辛み」の問題はラーメンだけではなく、カレーなんかにも言えそうだ。辛過ぎてしまうと、コクも何もあったもんじゃない。
辛さに凄く強い人はそれでも美味しいと思えるのかもしれないが、そうでない人間にとっては残念な料理になってしまう。
ちゃんと美味しい料理は、ちゃんと美味しく味わえるように「辛み」についての理解がもっと広まってくれることを願おう。
ちなみに、唐辛子には特殊な旨み成分が含まれているというのテレビで見た気がする。
辛みを減らし、その旨みのみを抽出出来たら面白そうだ。
もしかしたら、辛さで得ていたアクセントは、その旨み成分の可能性もある。
何にせよ、料理の味というものは奥が深い…
こだわり出したらキリがないや。
まぁそれが料理好きの創作意欲や好奇心を刺激してるんだけどね(^_^;)
次に同じ店で食べる時は、辛くないラーメンを食べてみよう。きっともっと美味しいはずだ。
そういえば、鶏肉のチャーシューも美味しかった。低温調理してるみたいだけど、それも知りたいな。今度行ったらまた聞いてみよう。
おわり。